ご町内のミナさん!
(その41〜その50)

その41 ピースタイム ウォー

 ナゾの巨大煙突は、県境の向こうにある清掃工場のモノだった。かずえちゃんやまんが家の先生と飲みに行った先でも、ついつい環境問題に話題を振ってしまうミナさん。そこで偶然、昔新名氏がアシストをしていたまんが家と峰サンがつきあっていることを知る。スランプだった例のまんが家の調子が最近良くなっていると聞いた新名氏の先生は、峰さんが強く影響しているのではないかと考える。先生に言われて新名氏もまた、峰サンの作品に目を向けてみる気になる。
 新名氏が帰った直後、ミナさんは彼の母親から芝居見物に誘われる。そして終演後のお茶の席で、新名氏の仕事や家庭での立場を、自分の責任と感じている母親の葛藤を目の当たりにするのだった。
 翌日〆切りに余裕を持てたミナさんは、同じく時間ができた新名氏をつれて里帰り。例によって追いかけてきたかずえちゃんと、例によってパワフルなお姉さんに引っ張られて春の海に行く。ミナさんとその家族とのつきあい方を黙って見ていた新名氏。築島家に取り立てて柵(しがらみ)がないように感じると話す彼に、ミナさんは自分の気持ちを素直に話す。「昔は性格の違いからケンカばかりしていた。でも父親が死んでから、意識的に仲良くしているみたい。」「新名氏も家族みんなもお互いに気を遣いあって、でもお互いの本当の気持ちは知らないでいる。表面だけ見せているのはきれいだけど、それは裏で画策しながら和平交渉結ぶ国とかわりない」…。そして新名氏は、家族の中での自分の気持ちを、はじめてミナさんに語るのだった……。

その42
   千客万来夏まつり !!

 例によってお祭り進行、直前の忙しさも慣れてきたミナさんだが、ストレスのせいか手のアレルギーはひどくなる一方。行きつけの皮膚科に相談してものらりくらりとはぐらかされ、不安は隠せない。
 さて、すっかりミナさんになついた新名氏の妹・なつめちゃんが、お泊まりがてら夏祭りに来る約束になっていた。ところが新名母は猛反対。兄の克彦や新名パパ同伴でようやくOKが出る。かずえちゃんやまんが家の先生、ほーりゅーチャンも加わって、大混乱。新名パパは旧友ほーりゅーチャンと、広報部長さんの家に厄介になり、酒の入ってしまった克彦のため、なつめちゃんはミナさんちへ、そして克彦は新名氏のアパートに泊まることになる。
 兄・克彦との確執を、夢にまで見てしまう新名氏。自分の本心を隠し続けてきた彼も、ふたりきりで過ごすことになった夜、克彦の、相手を認めようとしない傲慢な態度に声を荒げることに…。

その43  紙の翼(はね)

 幼い頃から相性が悪く、これまで避けるように生活してきた新名氏と義理の兄・克彦。はじめて二人きりになった夏祭りの夜、新名氏の仕事を認めないと言う克彦に対し、新名氏は「はじめから家族だと思ったことはない」と言い返してしまう。帰ると言って聞かない克彦をかずえちゃん送っていくことになる。
 「何かを書くことで自分の気持ちを整理してきた」というミナさんの言葉をかみしめながら、自分の作品に喋らせる新名氏。紙の上ではその言葉を消せるけど、現実は…。
 朝、克彦が事故に遭ったと連絡が入る。幸いふたりとも軽傷で済むが、「取り返しのつかないことが起こったとき、後悔するようなことは言うべきじゃない」と新名氏は動揺する。
 その夜のお祭りで、ほーりゅーチャンがはじめた紙飛行機の講習会。ミナさんに「感情的にならずに話せば、きっと共通点が見えてくる」と諭されながら、新名氏も自作の紙飛行機を折ってみる。翌日訪ねた新名家で、ミナさんがお土産代わりに披露した数々の紙飛行機。その中から克彦が「よく飛ぶんだ」と言って手に取ったのは、新名氏の作った飛行機だった――。

その44  交差点(クロスロード)パズル

 父親の墓参から帰ったミナさん宅に、新作のコピーを持って新名氏が訪ねてきた。新名氏の目の前で読んで感想を話していたところに、作家仲間の峰さんがやって来る。席をはずした新名氏を見つつ、うかれる彼女は合同結婚式をしよう、などと持ちかける。
 新名氏の仕事の日、なつめちゃんがミナさん同伴で仕事場を見学に来る。しっかり働いている兄の姿と職場仲間に、それぞれの印象を抱きつつかずえちゃんちにハシゴ。夜、迎えに呼びつけられた克彦の車の中で、ミナさんは新名氏と克彦のぎこちない兄弟関係の姿を見たような気がした。
「一生の中で交差する人々と、それぞれのいいところをキーワードに縁をつなげていければ…」
そう考えていたミナさんを裏切る事件が、彼女と新名氏の前に…。

その45  ひとのはな

 峰さんのやらかした事件のおかげで、新名氏はすっかり意気消沈し、ミナさんは気が気じゃない。普段なら波風立てずに済ませるところだけれど、さすがに今回は黙っていられない。悩んでいるところに当の峰さんから結婚式の招待状が届いた。その非常識な態度に怒り心頭のミナさん。ところが誰に相談しても著作権のあいまいさ故、直談判しかないという。かずえちゃんとマンガ家の先ちゃんが飲み会と称して峰さんとまんが家を呼び出し、新名氏とミナさんは変装して様子を伺う。峰さんはかずえちゃんのストレートな物言いに取り乱し、何も知らなかったまんが家はショックで早々に退席する。彼との仲が悪くなることを心配して逆上した峰さんは、「たかがマンガのことで、盗作だ何だとオトナのすることじゃない」と吐き捨てて帰っていく。後日、ミナさんを呼び出した峰さんは、それでもやはり弁解しかしない。つきあっているまんが家は新名氏の実力を認めているだけに、彼の作り出す世界に影響を受けてしまった。そして峰さん自身も、ミナさんやかずえちゃんの楽しそうな仕事ぶりが羨ましかったという。
新名氏のまんがが少年誌に掲載され、抗議等もなく胸をなで下ろした頃、ミナさんが自分のために怒りをあらわにしてくれたことを知って、新名氏はひとり喜ぶのだった。

その46  病める時も…

 毎年恒例、年末進行でミナさんはあたふた。自治会のイベントをこなしつつ、お仕事を追い込む年の暮れ。峰さんの言い分に納得いかないミナさんは、素直に祝福できない披露宴の出席を断わるが、後日彼女が心因性の胃炎とやらで入院したことを知る。幅広くコネをつないでいながら、結婚式に出席してくれる友人もいない峰さんを、かずえちゃんは「自己愛が強すぎるせい」と解釈する。
 「自分のために怒ってくれただけで充分だから、志真さんの友人関係をやめることはないよ」と新名氏に言われたけれど、それだけじゃなく峰さんを許せないと思ったのも事実。でも病気と聞くと、担当さんのイヤミにつっこむのも忘れるくらい気になってしまう。
 一方マンガ家の先ちゃんやかずえちゃんの企画で、仕事アップ後の忘年会をミナさんちでやることになる。遊びたがりのほーりゅーちゃんや宮崎さんご夫婦、なつめちゃんを送ってきた克彦に新名パパも参入。おまけに新名氏に話があると訪ねてきたマンガ家「佐賀正二」と、結婚式をキャンセルして雲隠れしていた峰さんがはちあわせしてもうめちゃくちゃ。新名氏と佐賀氏はサシで話して落ち着いたし(?)、峰さんはらぶらぶな佐賀氏ともとの鞘。克彦はこれまであんなに見下していたまんがを読みはじめたという…。
なにもかもチャンポンにしながら、ブレーカーの落ちた築島家の夜はにぎやかに更けてゆく。

その47  カミサマノイウトオリ!?

 新名氏となつめちゃんと連れ立って、新名氏実家近くの初詣でに出てきたミナさん。いつものように他愛ない話をしている中で、なつめはミナさんのジャンパーの背中が気になっていた。でかいクマさんのバックプリント。幼い頃これと同じものを見たことがある気がする…。ミナさんもまた、懐かしい土地で過去のできごとを思い返していた。それぞれの思いをのせて、物語は10年前へと遡る。なつめ推定6歳、新名氏が高校生でミナさんが大学生をやっているころ…。

 勘違い男・神田の包丁事件、男子生徒からおつきあいを申し込まれる新名氏、克彦との確執など、これまで本編で語られてきたエピソードがてんこもり。閑話休題なお話かと思いきや、どうも来月に引っ張られそうな雰囲気も…。あとは乞う御期待な新春でした。

その48  こーえんデビュー

 水月志真先生がお断りのハガキを出しそびれて母校で講演することになった。人前で話すのが苦手なミナさん、どうしても逃げられないと覚悟を決めたつもりだが、テーマが「出世までの苦労話と現在の活躍状態」ときては何を話せばいいやら。前途ある若者に語って聞かせるほど活躍してもいなければ、デビューまでに苦労したわけでもない。先日聞きに行ったほーりゅーちゃんの講演は見事だったし、テレビ出演した先ちゃんのビデオを見ても感心するばかり。当日、原稿は丸暗記してきたというのに、ミナさんの前に喋っている女性のスピーチは、ミナさんと殆ど同じ。絶体絶命!残り時間約5分という危機的状況の中で、自分自身の日常を飾らず話せばいいと気づく。社会と疎遠になっていた時に得た町内会での人とのつながり、まず動くことで認めてもらえる事実、その喜び、そして自分の行動に実力も運もおのずとついてくると。原稿の裏にポイントをなぐり書きし、少し落ち着いてマイクの前に立つ。前半好調にすすめていたミナさんだったが、会場の後方に見えるかずえちゃんと新名氏の姿に硬直する。かずえちゃんの咄嗟のフォローでなんとか切り抜けはしたものの、自己嫌悪はハンパじゃない。そんなミナさんを励まし、送りだしてくれた今どきの女子高生を背にしつつ、最後に元担任教師の言ったセリフが気になる。「ご主人と仲良く」…?

その49
  記憶のひきだし

 仕事にいきづまって、晩ごはん作りに逃避するミナさん。「締め切りギリギリまで悩んでみる」というミナさんを、新名氏は複雑な思いで見ていた。翌日、新名母と生け花展に行ったミナさんは、ふたりのつきあいについて詰め寄られる。新名氏も納得ずくで出した「結論」も保守的な新名母には理解されず、居心地が悪くなる一方。そんなとき声をかけてきたのは、昔遠距離デートをしていた相手、名古屋のナンパ男だった。おかーさんの手前、さらに立場を悪くするミナさん…。後日名古屋のオトコから電話があり、徹夜明けにホテルのロビーで会う約束をする。気が気じゃない新名氏は当日徹夜明けの頭を抱え、かずえちゃんのマンションを訪れる。『好き』だけじゃ続けられなくなるとまんがを本業にできずにいる新名氏に、かずえちゃんは「どういうつもりで創作の世界に入ったのか」と諭す。その後かずえちゃんと新名氏はホテルに向かう。ミナさんは連日の徹夜で朦朧状態。ヨリを戻そうとする名古屋オトコに「今どんなに記憶の引き出しを開いてみても恋愛感情はみあたらない」ときっぱり。隠れていた新名氏とかずえちゃんにしっかり声をかけていっしょに帰る。その暮れた道すがら、以前新名氏と知りあった頃を思い出す。ミナさんが新名氏に「好き」を感じた頃の、あの記憶を…。

その50  ウサギタイム

 最近この町に越してきた宇崎さん。マイホームを手に入れて、将来設計も万全…と思ったけど、亭主はだらしないし娘は言うこと聞かないし。おまけにペットの兎は好き放題家の中を走り回る。せっかくの新しい生活なのに、ストレスがたまっていくばかり…。はじめて自治会の総会に出席して、早朝ジョギングの途中で挨拶された女性に目をとめる。朝っぱらからお花見したり、ボーイフレンドと仲良くしたり、気楽そうに見えた彼女は「オクサン」だった?しかも自治会役員で小説家??お義理で出ただけの総会で青年部の役員に勧誘され、断るつもりがお茶だしやお弁当の振り分けに立ち働く彼女(築島さんというらしい)に触発されて、つい引き受けてしまった。家に帰る途中、反発ばかりしている娘が彼女と仲良く笑っているのを見かける。面白くないと思っていると、ジョギングでまた彼女に声をかけられた。こちらのことは全然覚えていないらしいけど、兎の話から本までお借りして、「普通の生活してる人の方がスゴイ」と聞かされる。何となく感化されて気持ちを前向きに切り替えてみると、周りが柔らかく馴染んできたみたい。自治会の定例会議でもお茶だしに志願。ウサギでつながった縁で、ウザキさんはお気楽な町内会のおつきあいを始めるのだった。

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